今回は、簿記をこれから取ってみようかなという人向けに、自分がどう勉強していたかを伝えたいと思います。
ちなみに私は学生時代に一度入門書を読んでみて、8ページくらいで挫折した苦い思い出があります。なので、興味はあるけど頭悪いから無理かなーという人の気持ちもわかるつもりです。
簿記二級を勉強してた一ヶ月という期間ですが、半分は働いていて、もう半分は退職後になっています。
総勉強時間は、120時間くらいかなと思います。(就労中は1日2時間、離職期間に1日5時間くらいの計算)
ちなみに、自分は簿記三級は一通り勉強した状態でした。(勉強期間は働きながら、一ヶ月)
三級の知識を踏まえた上でもう一ヶ月も勉強して、二級合格したという結果であることを伝えておきます。
既に2級合格していた友達によると、働きながらで半年、学生でも大体三ヶ月はかかるとのことでした。
しかし、自分で合格したときに思ったのは、参考書や受験制度を上手く活用すれば、短期間で成果を出すことは十分に可能だということです。より詳しくみていきます。
簿記を0から勉強する場合
「そもそも仕訳とは?」みたいな人もいるかもしれません。
仕訳とは、取引によるお金の動きを一定のルールで表記することであり、簿記の基本になります。
これをよく理解しないままに簿記二級の参考書に取り組むのは正直厳しいです。
とはいえ、僕も最初はそうだったので安心してください。
大学生のときに、中古で漫画形式の解説本を買ったんですが、3ページくらいで挫折してました。笑
そんな僕でもわかりやすく学べた無料学習サイトがあります。
簿記を基本から勉強したい方は、ぜひやってみてください。
他の学習サイトは知らないので、比較はできませんが、自分が気に入ったポイントは3つです。
- 面倒な登録などをする必要がない。
- ほんわかした動物のイラストで、商売取引の様子を解説しており、とても親しみやすい。
- サイト上で、簡単な例題問題に挑戦可能。スムーズに自分の理解度を確認できる。
仕訳については、理論だけだとどうしてもこんがらがります。
実際に問題を解いて慣れることが大切なので、気軽にそれができるこのサイトを使えば、仕訳の基本の理解を深められることは間違いないです!
ただし、実際に日商簿記3級を取るつもりなら、このサイトだけでは決算整理や転記という分野の対策が難しいので、実践形式の問題集を別途買うことをお薦めします。
2級受験で使用した参考書
では、2級で自分が使った参考書の紹介です。独学するなら、せめてここをケチるのはやめましょう。
みんなが欲しかったシリーズで、工業簿記・商業簿記それぞれの教科書・問題集。
計4冊で約6000円です。
中身の紹介として、2冊ある教科書には合計6回分の模試試験がついてます。
そして教科書には、解説しかないのかと思いきや、各章の終わりにしっかり確認問題がついてます。
ボリューム満点です。
ならば、教科書だけでいいのかというと、もちろん不十分です。
というかむしろ、自分は問題集の方をより強くおすすめします。
一言で言うなら、実践慣れするという目的では、とてもコスパが良いと感じたからです。
正直、テキストを一通り読んだ後でも、問題集の難易度は高く感じました。
しかし、様々な出題形式に対応していることと、1つ1つに解説がしっかりされていることで、繰り替えせば必ず力が着きます。この問題集で「7割くらいいけるかな?」というレベルになって初めて、模擬試験をやってみましたが、体感的にはとても簡単に感じました。(といっても、採点結果はケアレスミス含めて合格点ギリギリでしたが…)
勉強手順
順序としては、
1)テキストを一通り読む。
最初は知らない単語や理論をなくすことが目標です。
例題もちゃんと考えてほしいですが、時間がかかりそうなら、後でわかるように目印をつけてから、読み流す感じでもOK。
工業簿記、商業簿記のどちらを優先してもいいです。
僕の場合は1日2時間で100ページ読むとか、今日はこの章の終わりまで読むなど決めるようにしてました。
このペースであればだいたい1週間で、8割ほどは読み終わるんじゃないかと思います。
2)テキストの例題を解いて、理解度をチェック
再び、テキストの2周目に入ります。
全部読まなくてもいいので、自力で例題が解けるかを確認してみてください。
2周目は理解が微妙な分野を洗い出すのが目標です。
特に、解き方がさっぱりわからんという問題は、答えを見ながらでいいので、考え方を刷り込みましょう。
全て完璧とまでいかなくとも、7割くらいは理解したかな?というレベルまで行けたら、問題集に入ります。
教科書は必要に応じて見返せばいいので、2周目は3日くらいで済ませるイメージです。
3)問題集を解く。
いよいよ問題集をやります。
初めから順番に解くのでなく、1ページ目→5ページ目→10ページ目…というように、問題をバラけさせると、全体的に力をつけることができます。
単なる仕訳の問題ですら、ひっかけが多く戸惑うことがあるので、油断禁物です。
特に工業簿記は出題テーマが絞られていて、対策しやすいです。
商業簿記の問題は解答用紙に直接書き込みましょう。
自分は最初、綺麗に使っておけば、後で転売できるみたいな舐めた考えだったのでノートに表を写してましたが、効率が悪いので諦めました。
簿記三級を受験したことがある人はわかってくれると思いますが、決算整理や帳簿の転記といった分野では、表形式の虫食い問題といった形になります。
ただ同じ問題でもくり返し解くことは大事なので、解答用紙のコピーを取ったり、うっすらと文字を記入しといて、後で消せるようにするのがおすすめです。
4)模試に挑戦
模試が計6回分ついていましたが、自分は直前にまとめてやっていました。
また、採点基準も勉強になります。
決算整理などの表問題では、解答すると点数になる部分とならない部分があるのです。
もちろん、必要な値は全て解答するのが理想ですが、時間を限られているときには優先部分に絞って解答することも戦略だと思います。
通勤・通学電車で時間がある人むけに、スマホアプリもあります。
ストアで「パブロフ簿記」で検索してみてください。
小ネタ
ここからは、知っておくとちょっと便利だったことを書いていきます。
人によって、こだわりがあると思うので、合わないと思ったら、スルーで良いです。
メモの仕訳を簡略化する
仕訳をメモ書きする時は、時間が惜しいので必要最低限にしましょう。
自分はこんな感じでメモしてました。
例)
借方 | 貸方 |
減価償却費 10,000 | 減価償却累計費 10,000 |
メモでは簡略化→減償 10, / 減累 10,
もちろん参考なので、問題に慣れてきてからで大丈夫ですよ。
また、簿記の問題は数字の桁が大きいことが多いです。
そして、百万とかだと1,000,000のように「 , 」がつきます。
大きい桁数にも慣れておかないと、0の数を見間違えるミスが発生します。アレめちゃくちゃ悔しいんですよね…
問題数をこなせば、自然と身に付くと思います。
電卓の操作に慣れよう
電卓への慣れも重要です。
試験時間がタイトなので、問題を解くスピードはかなり大切です。
自分もそうでしたが、電卓を今まであまり使ってなかったという方向けに、簿記試験で便利だと感じた電卓の機能を挙げます。
- 「00」ボタンがあるか。
- 簿記は基本的に扱う数字の桁数が多いです。計算する時に「0」ボタンだけだと大変だったりします。
- 必須とまでは言いませんが、あるととても便利です。
- 「R・CM」「M+」「Mー」などのメモリー機能
- 数字の合計を出す場合などに重宝してました。足したい数字のときに「M+」で押すと、増えていきます。画面のどこかにMと表示されるはずです。計算結果は「R・CM」を押すと、表示されます。解除したいときは、再び「R・CM」か「CA」を押すといいです。
- 「CA」と「C・CE」
- どちらも0になるので、違いが分かりづらいですね。2つ目に説明したメモリー機能での数字を残したい場合は「C・CE」です。現在進行中の計算を全てリセットするなら「CA」でオーケーです。
特に、メモリー機能の使い方は、自分も知らなくて役に立ったので、ぜひ覚えておいてほしいです!
もしかすると電卓によって、多少ボタンの名前が異なるかもしれませんが、おおむね同じ機能がついています。
オンライン形式(CBT)で受験しよう
日商簿記は筆記試験とオンライン試験の2つがあります。
オンライン形式をおすすめする理由は、比べるとメリットしかないと感じるからです。
- 全国の会場で、ほぼ1年中やっている。
- 結果がその場で出る。
- 筆記の場合と値段がほぼ変わらない
ただオンライン受験に慣れていないと少し戸惑う部分はあるかもしれません。
もし心配だという人は、学習サイトで模試が受けられるものもあるので、調べてみてください!
簿記資格を取ってよかったこと
経理関連の職種では実務未経験でも、評価されやすい。
財務諸表などの分析で役立つ。少なくとも、意味のわからない単語はなくなる。
会社経営陣の話がわかる。
まとめ
日商簿記は仕訳さえわかれば、複雑な計算などはないので、高校生からでも十分に狙えると思います。
もちろん社会人であっても、遅すぎるということはありません。
むしろ働いている人の方が、身近な場面を思い出して、モチベーションを保ちやすいかもしれません。
この記事を読んで、「ちょっと挑戦してみようかな」と思ってもらえたら幸いです。
ではでは!